試験監督をしての感想

勤務校の期末試験には2種類あります。
ひとつは「考査」
もうひとつは「考試」

前者は最後の授業時間に教師自らが試験監督をして行う試験です。
というか試験しなくてもいいんです。レポートを提出させたり。
ただ、それだと真面目に試験をしなかったり、成績を適当につける先生がでてきます。
(学生の成績が悪いと教師の勤務評定も下がるので、復習をさせるためではなく学生の点数をあげるために試験内容をもらす先生もいます)


そういった問題を防ぐために学校が統一して試験日を決め、学校側が試験監督を指名して行う試験が後者の「考試」です。
先週で授業はすべておわり、今日、あすはこの試験です。
試験問題も学校側が印刷してくれますし、解答用紙も学校指定の書式で印刷されます。
(試験は担当教師がつくりますが、試験を漏らす教師対策として、「试题库」(試験問題データベース)からの出題もあります。前もって試験問題が数種類作られており、その中から任意の試験問題が印刷されます)


ただし、こういったシステムを作っても、それを運用する人間に問題があれば結局意味がないんです。
試験監督をするのは中国人教師です。真面目にやってくれる教師は半分以下(教室で読書しながら試験監督をするレベルで妥協して「真面目」とここでは定義します)、残りの半分はケータイでおしゃべりするために教室からでていったり、寝てたり・・・。

院長や副院長などが、監視団をつくって見回りにきますが、
見回りがおわって2回目の見回りが来ることはほぼありませんので、
あまり意味がありません。最初の見回りまではみんな教室にいますが、それ以降は…。

私は本来外国人教師はしなくていい試験監督を志願してしてます。
自分の担当科目でカンニングがあるのはいやですから。
ところが、試験教室を大教室にしてくれなかったので、私が監督できたのはひとつの班だけ。もうひとつの班はとなりの教室でした。
それでちょくちょく隣を覗いていたのですが、今日も、教室に誰も教師がいないのをみてしまいました。
「ちょっと、教室に誰もいないってどういうことですか!」と学生の前でその教師にいいました。人前で罵られるのは中国人にとって最大の屈辱。こうやって私は恨みを買っていくんです(T_T)。ただ、これでもかなり我慢してます。プチッと切れたら本当に人を殺しかねないぐらいカンニングされるのが嫌なので…。


某国でも仕事をしていたことがありますが、科挙のあったせいかそこもカンニングはひどかったです。汚職もひどかったですが・・・。
しかし、周りがまったく仕事をしてなかったり、不正を働きまくっている環境でも決してサボらずに仕事をしている人とかも時々ですがみました。
自分は日本人として生まれ、日本的規律のなかでいきてきましたから、不正、カンニング、汚職はいやです。しかし、周りに不正がはびこる社会に生まれてきていたら、そこに染まらないでいられる自信はありません。
一部の染まらずに真面目に仕事ができる人たちは本当にすごいといつも思います。