専科科目を終えての感想

期間について

2010年1月から始めた厦門大学の通信教育の専科課程(短大相当)が
今日(2011年6月8日)終りました。
途中半年休みましたから、正味1年で修了したことになります。
本来は3年の課程ですから、2年短縮できました。
週末をつかって2つずつ課題を出していけば、普通に達成できるものだと思います。

中国語能力は向上したか?

読解のスピードなどは速くなったのかもしれませんし、語彙力も多少ついたと思いますが、リスニング力は、補助教材(授業がネット配信されています)を利用しなかったため向上していません。
作文能力は、教科書の該当箇所をそのまま写すことが多いので、あまり向上していません。(多くの科目では教科書にそって書かないとダメだしされます。分量自体は1課題につき2000〜3000字ぐらいは書く、または書き写すんですけどね)

教育レベルについて

アモイ大学は、中国でもランキング30位以内に入る名門大学ですが、言論の自由のない社会主義国の人文・社会科学に期待してはいけません。まずここが前提条件です。
中国に心酔している日本人ならともかく、普通のひとは、細々とあちこちにある中国礼賛の文章や、マルクス史観に少しずつ中国が嫌いになっていきます。
担当教師のみなさんは、博士をもっていても30代がおおいです。
しかし、学生は教科書を読んで、教科書にそって課題に答えるだけなので、はっきり言って先生たちに博士号が必要な仕事とは思えません。教科書の選定センスもあまりいいとは思えません。(中国語教育が専門で、それ以外はあまりくわしくないのだとおもいます)
日本語で同じ分野の本を読んだりも私はしていますが、課題作成や単位修得にはあまり意味がないです。
教育の方針とかが根本から違うので・・・。

中国の批判をすると、採点拒否されることもあります。

課題は簡単か?

簡単です。中検3級でも(時間はかかるだろうと思いますが)大丈夫だと思います。
多くの場合教科書の該当箇所をみつけ、それを写すだけですから。
(日本では教科書を丸写しすれば、やり直しをくらうこともあるでしょうが、
中国ではむしろそれがいいことのようです。)
ただ、そのためには教科書の中国語がわからないといけませんし、
その中にでてくる専門用語を理解しないといけません。
教科書にないことを課題にだす先生もいますが、そういった場合は百度で検索して適当な文章を要約する能力は必要です。
(本科では、丸写しではだめな課題も少しあります)

役に立つか?

なにをもって役に立つかというのはひとそれぞれですから、なんともいえませんが、
ネタとしてうけてみるというのもアリじゃないでしょうか。学費も安いですし。
私自身は、中国で日本語教師をしているわけで、学生がどのような教育を受けてきたのか興味があってこの通信教育をうけています。そういう目的では、役に立ちました。
あと、一応名門大学ですので、自分の学生に「私は厦門大学の学生ですよ」というと「おお〜っ!」となります(笑)。また、「先生は中国のことをしらないから、そんなことをいうのです!」とかいう攻撃を未然に防ぐことができます(笑)
逆に言えば、そういうことぐらいにしか役に立っていません。


参考:
専科の教材
http://d.hatena.ne.jp/quesaisje/20110429/1304053236

学習期間
http://d.hatena.ne.jp/quesaisje/20120507/1336386626

(2012/05/09一部修正)