大学入学試験です。

900万人も受験する大学入学試験日がやってきました。

東京新聞に中国のカンニング事情が紹介されていました。
「超学歴社会」中国の入試 カンニング攻防激化(2012/06/06)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2012060602000128.html

中国の大学入試統一試験「高考(ガオカオ)」が七、八両日、各地で実施される。超学歴社会の中国では、高考は「人生を決める試験」。より良い人生を手っ取り早く確保しようとカンニングが横行し、手口は年々巧妙化している。今年は一部の地方政府が入試会場への私物持ち込みを完全に禁じるなど、不正受験の攻防が激化している。 (上海・今村太郎)

 耳に潜ませる無線イヤホンや、メール受信機能を潜ませた消しゴムとボールペン、腕時計−。中国のカンニング機器販売業者のホームページには、さまざまな最新機種が写真で紹介されている。昨年は、機器を販売した業者六十二人が拘束された。各地で、不正発覚による受験生の失格も相次いだ。

 携帯電話など通信機器が普及する前の高考では、カンニングペーパーを試験官に見つけられるケースが頻発。替え玉受験も横行した。業者によると、巧妙化、ハイテク化を招いたきっかけは、ポケベルだった。一九九○年代半ば、ポケベルを使って外部とやりとりするカンニングが多発。携帯電話が普及すると、メールを使った手口が横行し始めた。
◆科挙に由来

 中国の学歴偏重主義は、隋の時代(五八一〜六一八年)から千年以上続いた厳しい官僚登用試験「科挙」に由来するとされる。難関試験を勝ち抜いた一握りの高級官吏が、富と地位を支配した。

 民営企業が急成長した現代中国では、低学歴からの成功例も少なくない。だが、富の大半を手にしているのは依然として政府や国有企業の高学歴の幹部たち。農村戸籍の人たちにとっては、都市の大学に入って好成績を収め、都市戸籍を取得する道が、社会福祉での好待遇に通じる。

 実利だけではない。受験問題に詳しい復旦大学(上海)教育部の葛剣雄教授は「中国では、学歴はメンツにかかわる重大事でもある。親も必死になり、子にプレッシャーをかける」と話す。

 昨年の高考では、試験時間に遅れて失格となった学生が自殺する騒動も相次いだ。万全の状態で受験しようと、今年も試験当日朝のタクシーや会場周辺のホテルは予約で埋まっている。
◆メール悪用

 業者が今年、熱心に売り込むのは、メールを送受信できるボールペンだ。先端部分で文字をスキャンすることができ、そのままメール送信できる。業者は「問題を外部に送り、解いて返信してもらう。受信メールはペンの握り部分に表示される」と話す。送信機とセットで四千元(約五万円)という。

 ほとんどの会場では、高性能の金属探知機が導入され、監視カメラが受験生の手元を入念にチェックしている。業者は「ペンなら金属探知機で引っ掛かっても『試験で使う』と言って持ち込める」と鼻息が荒い。同じ機能がある消しゴムも売れ筋という。

 各地方政府も、外部からの電波を遮る装置を会場に設置するなど対策を強化しているが、業者は「遮断器の影響を受けない強力な電波を使うので心配ない」と強気の構えだ。

 業者に対抗し、湖北省は今年、私物の持ち込みを完全に禁止。受験生の鉛筆や消しゴムも主催者側が用意する。中国初の措置といい、関係者はカンニングの完全排除に自信を見せる。全国の公安当局も、会場周辺で不正な電波が発信されていないか、例年より体制を強化して調べるという。

カンニングは本当に多いです。
日本語能力検定試験にしても、1000元ぐらい払って替え玉受験をするとかいう話も聞きます。語学検定など、能力がないのに証書だけもっていてどうするんでしょうかね。。。