『中国人の日本観』ホワイティング著

中国人の日本観 (岩波現代文庫―学術)

中国人の日本観 (岩波現代文庫―学術)

原著は1989年
岩波現代文庫2000年出版です。
著者は日本語ができないので日本についての部分は、「う〜ん、そうか?」という部分もありますが、ともかくも日本人でも中国人でもない第三者がかいたものとして評価できると思います。



6〜7ぺーじ
対日友好政策の3つの障害
1)日本に対する残存する憤り
2)外交関係において現実に妥協をするまでは、明確な原則を前面に押し出すという中国人の悪癖
3)中国人が相手側に罪悪感と譲歩の義務を負わせることによって、取引を有利にしようとする傾向を有している


22ページ
私の2か月の討論の間、中国の官僚は誰も中国側に誤りや欠点があることを認めた人はいなかった。


23ページ
中国の「一衣帯水」の両国人民の友好についての発言は、代表団の訪問にあたってはいつでも儀礼的に唱えられる。・・・・しかし、中国が繰り返し述べる発言のトーンは、お説教や威張り散らすようなものである。


50ぺーじ
日本語から中国語への翻訳書
1905年までに300以上
20世紀の初期における中国で出版された翻訳書の三分の二
1850年から1889ねんまでには15%しかしめていなかった


102ページ
私の個人的インタビューでは、中国人は、東京裁判の法的基礎に疑問を投げかける全ての日本人は罪悪を認めるのを拒否し、侵略の再現を潜在的に有しているのだと考えていた。私が、アメリカで行われている戦後の裁判の正統性に関する論争では、日本とドイツを免罪しようというのではなく、その他の問題に関するものであるといって反論しても、中国側の回答者たちは彼らの見解を決して変えなかった。