中国人は英語が得意?!

この前、中国語検定2級の受験勉強している人を見かけました。
その人のとなりにすわっているおばさんが、
中国は経済発展がすごいですから、私もやろうかしら・・・とかなんとか雑談をはじめました。私もその雑談に参加したのですが、その2級の勉強をしている人が
「中国語は英語と語順が同じですから、英語できると中国語も覚え易いですよ」
とか「中国人は英語すぐ上手になりますよ」みたいなことを言ってました。
ネットでもそういう意見を言う人がよくいますが、
語順が同じってSVOって話ですかね?
たしかにSVOですけど、それって単に主語→動詞→目的語の順番でしょ?


「わたし、たべる、ごはん」
このレベルの短文じゃ、特に優位性は出てこないんじゃないでしょうか。
英語を学ぶとき、このレベルの英語で困ったことがありますか?
たぶんないですよね。
問題は関係代名詞とかその辺ですよね。
そのレベルの文だと、英語と日本語と中国語はそれぞれ全然違いますよ。
たとえば
「私は、昨日あなたがくれた本を読み終わりました」の
「あなたがくれた本」の中国語は
「あなた、くれた、わたし、の、本、」
のような語順になります。
これだと、英語とかなり違うと思います。
むしろ、日本語的感覚で話せるものです。(動詞と目的語は逆ですが)
「私が小学生のとき」の「とき」も英語のWHENは前に来ますが、
中国語の後ろ、日本語と同じです。


発音も中国語には日本語より発音の種類が多いから、英語もすぐできるようになるって言う人がいますが、じゃ、中国語が上手な日本人は英語の発音が上手かって言う話になりますけど・・・。
発音が多くても一致しなくちゃ意味ないですよ。
ZHの発音なんて英語の修得にはなんの意味ないですよ。
ある中国人に中国語には「r」があるけど、日本語にはないから英語のRができないって言われたことがあります。てか中国人も半分ぐらいは中国語のrの発音、下手じゃないですか(笑)
「ズーベン」「ジーベン」(日本)とかいう人にたくさんであったことがありますよ。

たしかに英語が上手な人はおおいとおもいます。
大学に入ってもCETという試験を受けないといけません。
大学によっては、英語学科でなくてもこの試験の一定の級をもっていないと、
学士を授与しないとかいう規則があるんです。
ですから、英語を必死に勉強します。
これは別に中国人だから上手になるっていうよりは努力したからです。
民族的な優位性を英語ができるかできないかでアピールするのはやめてもらいたいです。

学生たちが勉強してのをみていると、教科書にでてくる単語は割と簡単なものです。日本語の外来語になっているものも多いので、日本語の勉強にも役立つかなとおもってます。
そういう意味では英語からの外来語の多い日本語は、英語勉強してない町のおじちゃん、おばちゃんでも一定の英単語(?)をしっているので、中国の田舎より英語の通用度は高いと思います。
「へるぷ みー ××× ポリス」とキーワードは聞き取れて通報するでしょうし、
「ポスト オフィス」とか「エアポート」とかも外来語からの連想で通じるでしょう。
一度、広東の国際空港で白人さんが「インターネットカフェはあるか?」って英語で空港案内職員に訪ねている場面に出会したことがありますが、通じてませんでした。
(その後、私も中国語で同じ質問をしたときには、ちゃんと説明してくれました)



結論(笑):中国人の英語をまなぶモチベーションは日本人より高く、出来る人はできる。できない人は日本人のできないひとよりできない。英語ができることを自慢する前に、自国の識字率あげたほうがいいんじゃない?最近、さがってるみたいじゃないですか。


追記:
世界の英語力ランキングは北欧が上位占める、日本は14位(ロイター 2011/04/01)
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-20389020110401
アジアではマレーシアが最も高い9位で、続いて香港(12位)、韓国(13位)、日本(14位)、台湾(25位)、中国(29位)


http://www.ef.cn/epi/ef-epi-ranking/?tc=gq
ここにはさらにくわしくのってます。
日本は14位:54.17ポイント
中国は29位:47.62ポイント